2024年2月8日

【DXコラム】 RPA導入して全体工数削減できないのは

< RPAの導入事例でよくあること >

2016年頃から夢のツールとして話題になり始め、2018年以降たくさんの解説本、参考書が発行され、企業の公開セミナーも数多く開催されました。皆さんも参加されたのではないでしょうか。その当時は、特に事務分野でいままで時間に追われた膨大な量の業務処理を自動化できる、しかも24時間稼働して文句も言わず正確にこなせるロボットとして大きな期待を抱かれたと思います。
しかし、現状の処理方法をそのまま自動化できても細切れな自動化にしかならず結局人が確認するために担当者を減らずまでには行かず、年間のライセンス料の投資に見合わず導入した1年間でライセンス終了してしまう企業が少なからずあったと聞いています。
ではなぜそうなってしまったのでしょうか。もっとも大きなポイントは物の生産工場と違い、事務処理は特定の申込処理などを除き、すべてが一貫して時間的に流れる作業ではないからです。処理の始まりから終わりまで止まることなく流れる作業であればシステム化し易いのですが、途中に承認、情報(証憑)待ちなど業務の流れを分断する要素がいくつも存在しています。また、少量多品種の業務が多いこともRPAの運用に大きな障害となります。

ということは、標準化された大量の業務にしかRPAは適用できないのでしょうか。Yesと答えるのが一番簡単な回答ですがそれではいつまで経っても業務処理を人が行わなければなりません。そこでそれぞれの企業で行われている事務処理、業務処理が現状の方法でしか完了できないのかどうか考える必要があります。もっとスムーズに処理できる標準化したパッケージ化された処理方法に変更するデメット、障害事項などはどのようなことなのか、回避する方法がないのか検討します。また、最終的な処理目的が達成できるのであれば現状を大幅に変更してでも実行する決意が必要となります。現場では変更を拒み、変更するデメリットしか考えようとしなくなる傾向にあるからです。

例えば、ERPや販売管理システムなどの標準的な請求処理では①~⑤までの一貫した業務プロセスとなっているのケースでも、実際は赤枠のように、お客様都合などの営業上として、分岐処理が必要になり複雑化した処理になっていることが多いと思います。もしこの赤枠の部分が必要ないのであればERPや販売管理システムと②~④の部分を連携させRPAすることができれば大幅な省力化につなげる可能性が大きくなす。

 

 

 

< 標準化プロセスに変えるには >

では、どうすれば標準化した業務プロセスに変えられるのでしょうか。それには、次の三段階に分ける必要があります。
Step1:業務処理側でできること
Step2:営業担当を含めてできること
Step3:取引先を含めてできること
自社の業務プロセスを可視化した上で前述の赤枠部分はどこに当たるのか区分します。次に業務分岐を整理して行く訳ですがここで重要なのは、標準化するための目的を絶えず担当者共通の判断基準にすることです。この判断基準がぶれると部分的な変更しかできなくなります。最後は社外も含めて最も困難そうに思えますが、自社と同様に他社も同じ課題が存在し、標準化することでスムーズに解決することも少なくありません。

このようにして標準化プロセスに変えつつ、RPAを導入して行くことが成果となる全体工数の削減に繋がり、コア業務へのシフトが可能となります。現状業務をそのままRPA化し、一見自動化できたと思えても実際には工数が削減できていない、こうした結果にならないよう標準化プロセスを常に意識することが必要です。

2024年1月23日

【DXコラム】電子帳票保存法対応 その2

< ついに施行 電子帳票保存法 >

2023年10月1日インボイス制度が開始となり、2024年1月1日より改正電子帳票保存法が施行されました。もともと紙でやり取りしていた取引は紙のままで良いとなっているので電子データと紙の取引証憑が混在されている企業様がほとんどではないでしょうか。しかし、これでは負担が増すばかりでデジタルのメリットを享受することが出来ません。取引量が少ないので混在していても問題がないと考えているご担当者様、経営者様も多いのかと思われます。
注意が必要なのは、FAXでの取引です。紙の書類をFAXで読ませ、受信先もFAX印刷する場合は従来の書面によると取引と判断されるのでそのままで良いのですが、印刷代や電話回線代が生じるため、インターネットFAXに変えている場合、電子取引となり、電子データ保存しか認められません。ある統計調査ではインターネットFAXの普及率は10%程度となっているのでそれほど大きな影響ではないのかも知れませんが判断を誤ると後々苦労することになります。

< デジタル化過程の苦悩 >

すでに様々な証憑は、少なくともEXCELやアプリケーションでできているのでデジタルデータの取扱いには違和感がないかと思いますが、デジタルデータのみでさえファイルがなかなか見つからないのが現実ではないでしょうか。ここに紙の証憑が混在していたら対象の取引証憑を探すのに頭を抱えることになります。
この混在を止めてデジタルに統一しようとすると単なる紙のデジタル化、つまり複合機やスキャナでデータ化し、年代別/取引先別/取引別等に分類してストレージに保存するだけでは解決せず、結局企業独自のビジネスプロセスにあった保存方法でないと使い難く、かえって非効率となり何のためにデジタル化したのか分からなくなります。

< 企業独自のビジネスプロセスの可視化 >

そこで、各企業のビジネスプロセス、つまり問合せ、見積、契約、発注、製造、物流、納品検収、売上計上、請求、支払、入金確認までの証憑が取引毎にすぐに参照できるように保存、管理しておくことが重要となります。こうなれば日々の営業行為が非常に効率的となり各担当がより実績を上げるためのコア業務に注力できます。
しかし、言うは易く行うは難し、全体の流れを理解して管理している担当者や部門が無い現状では不可能だと感じている方も多いと思います。経理部門が主導で始めても現場での取引が理解出来ていないため抜け漏れが発生し、整理しきれなくなるケースが多く発生します。
これを進めるためには、DX推進プロジェクトを立上げ、代表者の管轄の下、ビジネスプロセスの可視化から始めるのが実際の近道です。ITベンダーからは必ずツールの提案から入り、また企業内のIT担当部門もツールの検討から始めることが常ですがそれでは本来の目的に達することが難しくなります。
共有できていなかった各部門のビジネスプロセスをプロジェクトメンバーが理解することで部門間のコミュニケーションが増し、現実の課題が明確になります。更にビジネスの付加価値がどこにあるのか気付きが深まり、事業革新いわゆるDXの実現に向けて大きく進むことが期待できます。

 

電子帳票保存法の対応はDX推進に非常に良いキッカケとなります。

2023年5月22日

【DXコラム】電子帳票保存法対応 その1

<改正電子帳票保存法の施行間近>

2005年4月のe-文書法施行から対象帳票が一般取引までに拡大し、改正した電子帳票保存法により、ついに電子保存が必須になります。
キャビネットにファイリングしていた原本では認められなくなってしまうことを理解している方はどの位いらっしゃるでしょうか。
しかも2024年1月1日からの取引分から適用されてしまいます。猶予期間はあと半年。この間に有効な対策を講じておかなければなりません。
インボイス制度では請求書のみの対応ですが改正電子帳票保存法では、ほとんどの取引帳票が対象となってしまいます。

<帳票の可視化が重要>

そこで対策を考える上でまず最初に行うことは、どのような帳票がどの部門で作成され、取引先への引き渡し方法や保存方法がどの様になっているのか明らかにすることです。
これは自社で発行するものだけではなく、取引先より受領する書類、PDF、データもすべて含まれます。
この可視化を正確に行わないと抜け漏れが発生し、対策が不十分となってしまいます。これを行うには時間も工数も掛かります。

<現状を漏れなく正確に把握>

まず可視化プロジェクトを立上げ、調査フォーマットを作成し、各部門に記入依頼展開し、現状を抜け漏れなく正確に把握します。
言うのは簡単ですがこれを行うのは相当大変な作業です。現場の多大な協力無しには不可能ですし、営業担当者によりやり方が異なり、
標準化されてないケースも出てきます。
「こんなやり方していたのか!」と上司が驚くことはどこの企業でもあることです。
マニュアルが整備されていてもマニュアル通りの運用がされていないケースも多々存在します。
具体的には、どの部署でどのような書類を発行または受領しているのか調べ、その対象書類毎に
作成部署、情報形式(紙、データ等)、提出形式(郵送等)、受領形式(郵送等)、控え等の保管形式(紙)、控え等の保管場所(社内キャビネット等)を明らかにします。

<改正電子帳票保存法の重要な第一歩>

進めている途中で「何故政府はこんな面倒なことを法令化するのか!」と言いたくなりますが日本のデジタル化は先進国に比べて極端に遅れている現状では避けて通れない道です。官公庁でもデジタル化が必須として山積みの紙申請の世界から抜け出そうとしています。
現実は書類の山に埋もれていますが。
なんとか自力でやりたいところですが、可視化をサービスとしている会社等に委託するのも一つの方法です。
コンサル会社、IT会社やBPO(アウトソーシング)ベンダー等が受託します。
まずは可視化をやり切って下さい。可視化した後は、次コラムに掲載します。

2022年12月1日

【DXコラム】DXに向けて

DXってそもそもデジタルデータを扱うことを前提としているのに、『社内では昔ながらの申請書や取引上の書類で溢れている』と頭を抱えている方々も多いのではないでしょうか。
常にネットワークに接続状態ですべての行動はデジタル化の中で進行する、履歴は完璧にデータ化されて分析ができる、こんな社会が来ることは間違いないのですがそこまでに至るにはかなり時間が掛かります。
しかし、業務のレスポンスを大幅に上げようと考えるとデジタル化はまず最初に手を付けるべきポイントなのではないでしょうか。
テレワーク推進号令が掛かっても、書類を見ないと処理ができない、仕方なく会社に出社したことは何度も経験したことだと思います。
ところが、そんなことは分かり切っていても掛け声だけでなかなか進まないのがペーパーレス化です。まず、キャビネ内の書類ファイルを見て、とてもやる気が失せたり、コピー機で始めたけど遅遅として進まず頓挫することが多いいのもペーパーレスです。
そこで、過去の文書は一切電子化しない、今後発生するもののみすべてをデジタルデータとするというのも、一つの割り切った方法です。
ここで問題となるのが、過去の情報を参考にしないとならない業務や法令(電子帳票保存法等)で電子化データ保存が義務付けられている業務です。このように考えると電子化すべき文書はかなり限定されます。

 

 

 

例えば今後の契約業務はすべて電子契約とする、有効期間中の契約のみ電子化すると決めれば導入し易く、デジタル化によるメリットをすぐに享受できます。
このように対象を絞り込み始めることも有効な手段です。もともと社内にある5割~7割の書類は触れることもなく単純廃棄できるものと言われています。こうした状況ではデジタル化の方向性を定め、事業に直結した業務からデジタル化を始めることが重要です。まずは社内の状況(非効率な業務を現場から洗い出し)を把握し、自社DX(あるべき姿とは)へのコンセンサスを取り、一歩進める、このようなご支援として「DX研修サービス」を用意しています。
是非ご利用下さい。

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