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トピックス2024年6月27日

【DXコラム】複数の複雑な業務を大量に処理する業務処理部門の効率化のためには

< 業務プロセスの整理 >

事務センターまでの規模ではないものの、複数の複雑な業務(例えばA契約、B契約などの契約事務)である程度の業務量をこなす業務部門を効率化するためには、通常の業務プロセスの可視化、課題抽出、IT導入、業務プロセス再構築という一連の業務改善手法ではなく、複数の業務を束ねて分析する方法が有効なケースもあります。特にある時期ITツールにまとめて大量処理させたり、業務の難易度により人員配置を変更させることができれば実績を上げることができます。
そこで、まず複数の業務それぞれを大括りにタスク分けします。

 

 

ここではタスクの作業手順や内容は気にせず、一つの枠として捉えられるように例えば「契約分類」のように定義してプロセスを区分して可視化して行きます。一つの業務の可視化が終了したら同様な基準ですべての業務について可視化していきます。ここで重要なのは、基準を統一した上で可視化できること。最初の可視化したタスク名に合わせられるように、新たに出てきたタスク名も他の業務に利用できるように区分することです。

次にこうして可視化した業務プロセスを次のように縦に並べます。このように業務のタスクを俯瞰して見るとあることに気付きます。そうです、複数の業務において、大きなレベルでは同じようなタスクがたくさん存在します。これは個々の業務ではなかなか気付かないポイントです。更にここではタスクの種類により「D,E,F」群と「G,H」に更に色分けしています。

 

 

 

< タスク分析、業務自動化 >
次に同じ名前のタスクが縦に並ぶように各業務のプロセスを分解して行きます。このように全体を見ると全業務の内、それぞれ複雑な業務であっても半分のタスクは共通であることに気付きます。実際には経験上半分以上のタスクが共通となるケースが多いいと思います。そこで「D,E,F」群と「G,H」群をRPA等ITツールを使って自動化できないか検討します。ここでRPAが適用できれば、共通シナリオを利用できるためRPAのシナリオ作成、メンテナンスが効率的になります。また、処理時期を合わせることでさらに効率的に処理が進みます。

 

 

 

< 役割再振分け >
最後に残りの青い部分について、業務処理の難易度を付けて区分けします。そして、業務経験スキルにより担当者を振分けします。特にこの部分については、業務マニュアルの作成、マニュアルを使った業務トレーニングが必要となり、属人化を防がなければなりません。特に難易度の高い業務については、注意が必要です。

これらは業務工数削減の従来からの手法であり、全体の業務標準化が難しい場合に適用を検討します。
そして、今後は各業務プロセスの担当者が人ではなく、AIロボットが担当し、人は例外処理とチェックのみの役割に代わって行くことでしょう。