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トピックス2024年3月13日

【DXコラム】売上拡大のためのプロセス変革

< 売上を伸ばすには >

営業担当が売上を伸ばすための重要なPointの一つは、顧客との直接接触時間を増やすことです。一般に全労働時間の内、営業担当が顧客と直接接触する時間は3割と言われています。接触する前後準備等を入れても5割程度にしか達しません。ところが欧米ではどうでしょう。あるアンケート結果では8割を営業活動に費やしているとの結果が出ています。日本企業の営業担当者は、半分の時間を直接の営業業務以外に費やしています。これは全員がすべて営業業務に注力できるとすれば半分の人数で済むことになり、また、8割に増えれば売上がアップすることになります。

では、日本の営業担当者は直接の営業業務以外に何を行っていいるのでしょうか。前述のアンケートでは報告、会議、伝票処理、部下育成などが主な業務となっています。これらの業務は必要な業務でしょうか、効率化は出来ないのでしょうか。ここでもう一つ、米国企業との差があります。それは、CRM*の導入率です。日本企業では4割、米国企業では9割以上に上ります。CRM導入により、上司への報告、商談管理、商談前後の準備などを効率化し、対応する顧客数を増やすことができれば顧客への直接接触時間も拡大し、売上増も見込めます。

しかし、何故日本企業においてCRMの導入率が低いのでしょうか。日本企業では、顧客、営業担当ともに直接訪問や人間関係を重視した取引を好み、営業担当上司の指導もこれをベースにしている企業文化が根付いているためです。
ところが新型コロナウィルスという考えてもみない影響により、特に顧客の指向が大きく変わり、営業訪問禁止、直接接触禁止、テレワーク重視の数年間を経験することにより営業活動に変革をもたらしています。CRMも年10%以上の増加と急速に導入されています。

 

 

< CRMを使いこなす >

但し、闇雲にCRMを導入しても良い結果は現れません。重要なのは、営業業務プロセスにおいてCRMをどのように使うのか業務適用設計と運用トレーニング、定着があって初めて結果が出てきます。最初の業務適用設計には二通りの方法あります。自社の営業活動プロセスに合わせて設計する方法と導入するCRMの標準機能に業務プロセスを合わせる方法です。業界においては、CRM標準の業務プロセスが使えなかったり、自社の付加価値プロセスが標準機能に合わなかったりします。

そこで、自社の営業プロセスを可視化した上でCRM標準プロセスにどのように組み込むか検討の上、適用設計する必要があります。そして、設計した業務プロセスにおける営業活動を実施し、定着させます。営業担当はメリットを感じない限り営業プロセスの変革に応じないのでこの適用設計が導入効果を出すために最も重要なフェーズとなります。

そのためにも現状営業プロセスが確実に可視化されている必要があります。導入設定はITベンダーに依頼するにしても現状の可視化は営業担当者しかできないので注意が必要です。

CRM*(Customer Relationship Management)